『卒業』

一生の記憶に残る体験をしても、それは自分にしか判らない。
いつものように平然と時事ネタを話す人達、
変わりなく笑顔で仕事をこなす私。


卒業式の翌日ほど世間と自分の温度差を感じる日はない。
でも虚しさはなく、むしろ誇らしくなってくる。
モーニング娘。を、そしてあいののを応援してきて良かったと。


あいののが前向きである以上、湿っぽくはならないのは
判っていたけど実際は私の想像を超えて明るい卒業式となった。
意外と言えばメンバーとの絡みもそう。
一番危惧していたやぐとはお互いサッパリした感じで終え、
逆に安心してたはずのよっすぃ〜が一番重かった。
笑顔だし、涙も見せないけど言葉と言葉の“間”に
よっすぃ〜のやさしさや、想いがヒシヒシと伝わってきた。


やぐはミニモニ。リーダーを卒業した時点で、
三人の気持ちは固まっていたという事なのだろうか。
いや、別に妄想なんか必要ないな、、。


泣いてる子、笑顔だった子、平気な顔していた子、
二人の卒業に対してどんな表情してようが、
私は彼女達とあいののの関係を知っている。
二人は皆を愛し、愛されたことを。


ハロプロコンで卒業式というのは最初嫌だったけど、
娘。OBも同じく参加できるという点で評価はしていた。
案の定なっち卒業の時、ごっちんが舞台裏で泣いていたと
判った時は胸が熱くなった。


今回のあいのの卒業もハロプロコン。
二人が憧れて加入した当時の娘。メンバーと同じ空間にいる。
例え一緒に曲を歌えなくても楽屋裏でも
卒業式を見届けて貰えるだけでいいと思った。
言葉を交わす機会があったら最高だと思っていたけど…


その機会を私は見た!


あいののを真中に隣に裕ちゃんがいて、
反対側の隣にはなっちがいて、あいののに笑顔で話しかけていた。
その笑顔に頼もしげな表情で頷くあいのの。
卒業セレモニーとは別の形で、娘。イズムを感じた瞬間だった…。


『めっちゃホリディ!』イントロでの出来事だけど。


更に。憧れだったなっちが前に、ダブルユーのライバルであり
二人が大好きなあーやが後ろに並ぶ。
夢の隊列を組んで…


「すんげぇ!すんげぇ!」と交差する四人


感動的な『I WISH』の後に卒業の日までまさかまさかの展開。
一瞬ショックで倒れそうになったけど、
二人の笑顔を見てたらすぐに立ち直った。
『I WISH』で二人はもう娘。を卒業したんだなと。
いい意味で私もこれで吹っ切れた。




代々木限定発売の卒業メモリアルDVDであいぼむは、
昔かかったホームシックについて語っている。
治った理由は…


「メンバーがいたから悲しくなくなった。」


娘。は家族なんだと改めて思わせてくれた言葉。
年齢もバラバラで、家族より長い時間一緒にいて、
苦楽を共にした優しい空間。
今度はののと二人。二つの家族が見守られながら二人は旅立つ。


加護さん。辻さん。卒業おめでとうございます。