『回顧』

なっちが卒業して二日経ったけど、
あの夜の出来事は全て夢の中だったような気がする。
こち池でのあいぼむは相変わらず笑顔が眩しすぎるし、
ハロモニではいつものなっちがいた。


寂しさが押し寄せてくるのはこれからなんだろうと思う。
なっちの居ない娘。を見て、なっちの居ない歌を聴いて、
全てはその瞬間に感じた事から始まっていくんだろう…。


《横浜ラストで感じた事》


「アンコールあけの時に使ってください」と
白いサイリウムをくださった人がいた。
いざアンコールとなると置いていたはずのサイリウムが見当たらない。
一緒になって探してくださり、最後には自ら持ってたサイリウム
半分くれたお兄さんもいた。
ライヴで何万人という声が揃ったのも初めて聞いた。


ハロプロコンだし、娘。以外を応援している人もいたはずなのに
会場はなっちへの愛情に包まれていた。
埋め尽くされた白いサイリウム
光に込められた想いはそれぞれ違うけれど、
「なっちに喜んで欲しい」という心はみんな同じだったはず。


あいののは別として、最後の挨拶で涙ながらに現れた
裕ちゃんがとても印象的だった。
なっちの卒業発表当初、ハロプロコンでの卒業に反対だったけど、
既に卒業した先達メンバーも同じステージに
立てるという部分だけは評価していた。
オリメンとして苦楽を共にし、
(裕ちゃんから見て)当時は一番手のかかったなっちが
目の前で立派に卒業式を終えたのだ。
その時の裕ちゃんの気持ちは想像すらできない。



発表から六ヶ月の時を経てなっちが娘。を卒業した。
これから約六ヶ月後、次はあいののが卒業する。
最後のハロプロコンではモーニング娘。安倍なつみはもう居ない。
でも憧れだった“安倍さん”、誰よりも大好きな“なちゅみ”は
同じステージに立っている事だろう。
そこから、ステージも華やかな演出もないその空間(舞台裏)で
なっちから卒業を祝福されている二人を妄想してみる…。


全てを前向きに捉える事が出来る瞬間。