『キャラ&メル千秋楽』

終わった…。何もかも…。
キャラちゃんとメルちゃんには何処に行けば会えるんだい?
誰か探偵事務所の電話番号教えておくれよ。
この虚脱感をなんとかしておくれよ。


毎公演が千秋楽のノリだったキャラメル公演だっただけに
本当の千秋楽はもう大変だった。
最初のケーキは本物が出てくるし、
マジックでは『祝・千秋楽』なんて書いてたり、
あいぼむの(空飛ぶ)仕掛けが外れてののが一人で
ずっとアクションしてたりもう盛り沢山!
まあ、詳しくはピストルさんが盗聴音源驚異の記憶力で
テキスト化してくれるだろうし自分はこれ以上触れません。


あいののは当然として共演者も素晴らしかった。
神父、仮面の男、ダミアーニ、マキアートの中の人、そして半田君。
半田君は例のキャラに抱きつかれる場面が
横浜の時には軽く抱き返す感じだったのに
金曜の池袋では客席に謝り、他の日は両手を垂直に挙げて
ノータッチをアピール。
その姿はまるで電車で痴漢と勘違いされないように必死になってるリーマンのよう。
一部あいぼむ右翼の殺気を感じたのか、事務所の指示か理由は判らないけど
出来る漢に間違いはない。


千秋楽になって初めてギターを持ってきた健人。
楽屋の食堂でさりげにギターを弾いていたという。
最後の最後で切り札をあいののに見せつける健人。知将健人。


千秋楽あいののが歌ってる最中、
ヲタをハンディカムで撮りながら今までで最高の笑顔を見せてくれた健人。
友人にヲタを晒し見せて楽しむつもりかい?
それとも戦友(とも)の証として俺たちをメモリーしちゃったのかい?
ミステリアス健人は最後まで私が憧れる侍でした。


最初から最後まで一度も台本通りにしなかったミュージカル。
あいののはフリーでやらせるのが1番だと理解しているスタッフ達。
ブレーメンの時もそうだけど理解され協力してもらうと、
最高のステージが出来あがるんだと改めて思い知った。


アドリブが多すぎて初見だと本筋が判らないという文章もたまに見かける。
もっともな意見だと思う。
でもこの舞台はもともと子供達を中心に創られた劇だし、
台本どおりにやっても面白さは半減してただろう。
観客とのやり取り、イリュージョン、アクションなど
型にはまらない舞台だからこそ盛りあがる。ちょー楽しい。
ストーリーが判らなくても楽しい舞台なんて他にあるのか?否、ない。
屁理屈こねてる奴も公演中はキャッキャしてたんだろ?
全力で「マッキアート!」とか叫んじゃってたんだろ?
楽しさに理由なんていらないのさ。


ぶっちゃけキャラ&メルのミュージカルにはそれほど期待してなかった。
あいののが出るんだから楽しくなるのは判ってたけど、
ここまで桁外れに面白いとは想像もしなかった。
ののを放置プレイしたり鋭く突っ込むあいぼむ、
奇跡製造機と化したののたん、イリュージョンにアクション、
マッタリとした空間と張り詰めた緊張感の振り幅。
気が付けば私の理想がミュージカルの中で実現していた。


これから先といえば合コンの嵐。
今年はもうダブルユーの事を理解され、与えられた空間はないかもしれない。
私も「キャラ&メルが〜」と懐古厨になるのは目に見えている。
まぁいいさ。二人が言ってたように
いつかこのミュージカルの経験が生かされる舞台がきっと必ずある。
その日を夢見て生きていこう。


加護さん辻さん、そして共演者の方々、ミュージカルお疲れ様でした!
いい夢見させてもらいました!
でも…今も…いい夢すぎて現実が直視できません!(号泣)