リボンの騎士〜亜弥と淑女Aと僕の事情

ご無沙汰してます。でんでんです。
ヤダ!盆と正月だけ顔を合わせる親戚のおっさん的な目で見ないでぇ!
ようやくわたくしにも盆休みがきやがりました。
ヲタの夏休みといえばー?YES!リボンの騎士


という事で行ってきました。リボンの騎士。        


ののが平日出演のみなので松浦さんの初出演となる
昨日にしたんですがまぁ評判通りの名作でした。
一応娘。のミューは全て見てるけどラブセンは別格として
今まで何だったの?と思うくらいよかった。
本物の演出家や役者が携わったのと
配役が適材適所でメインを絞ったのが成功だったのかなぁと。


原作では完全に悪者だったキャラとかいたけど、
娘。リボンではそれぞれに事情を持たせて本当の悪者を存在させなかったり
ファンに対する細やかな気配りも随所に垣間見えました。
ただ反面、道重のうさちゃんピースとか娘。ファンを喜ばせようとする
シーンも無理に創ってたけどあれはいらない。
最後の何の意味も成さないライヴといい、
舞台をあれだけ本格的に仕上げた人なら判ってそうなもんですけど、
完全フリーでは創れない大人の事情ってものがあるんでしょう。


舞台云々はもういいとして肝心の亜弥フランツ王子です。
石川さん、なっちと同配役を任された訳ですからね。
客も比較するし、本人も対抗意識を燃やさない訳がない。
「本気のあーやが見れる!!こりゃ死人がでるぞ!」ってな感じで
超大国気分で参加したんですよ。


いざ始まって。
最初の歌う部分でいきなりフリを間違えるあーや。
横目で隣人のフリをちょこちょこ確認するあーや。
全員で歌う場面は口を小さく開きエコ仕様で歌うあーや。
まさかの亀田プレイ?


娘。の誰か泣かせるくらいの演技を期待してた分
正直肩透かしはあったけど、それでも重要な場面での
立ち振る舞いや歌は流石の一言でした。
巷では「あややあややだった」とか聞くけど当たり前やん。
天下の松浦さんがたかが数時間でフランツになってたまるかと。
まだ若干二十歳にして二十五才年齢詐称疑惑の貫禄舐めるなと。
むしろフランツが松浦亜弥目指せとゆいたい。


王子姿がとにかくカコイイんです。マントが似合うんです。
他の二人の王子は知らないけど、亜弥フランツは立ち振る舞いも
叶姉妹以上に上流階級の雰囲気だしてたし、
衣装もコスプレじゃなく普通に合ってる。
腰のサーベルは木刀と兄弟みたいなもんだし似合うのは当たり前。


思えば昔からシャッフルとか娘。とか他人と絡む時は
自分を消してた松浦さん。
今回は更に時間の問題とか条件の悪さが重なる中で
あの演技はやっぱり大したものでした。
娘。との相乗効果的なものが見出せなかったのが唯一の気がかり。
まぁそこがあややあややたる所以か…って、俺も言ってるやーん。


他に気になった二人を挙げると。


主役の高橋さん演じるサファイア
バレエで培ったピンと張った立ち振る舞いも素晴らしいし
宝塚好きを公言してるだけあって主役のプレッシャーも
よい方向で消化してる感じでした。
男声と女声の使い分けが若干出来てないような部分もあったけど、
現娘。のエースとして実力を見せ付けてました。


もう一人が魔女ヘケートに扮するミキティ
前評判の良さは聞いてたけど想像以上でした。私的にもMVPです。
ミキティが登場する前と後では舞台が全く変わるほど凄まじい存在感。
圧倒的な闇!闇!そしてあの低音で伸びのある
天然宝塚ボイスで歌い上げる訳ですよ。
モーニング娘。としてのミキティの事は外人枠みたいなもんとして
語るつもりは無かったけど、あんなの触れずにいられないって!
サファイアの純粋な気持ちに打たれて魂を返す場面、
神様の隣でニコリと微笑む場面。
ツンデレじゃないけどあの見事なギャップも素敵すぎ。
本物の魔女を観たいファンタジアな方は是非新宿へ!コマ劇場へ!




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余談ですが本作品では雑魚キャラAとして頑張った某女性の事に触れます。
私はこのリボンの騎士が決まった時に娘。でサファイア役が似合うのは
三人しかいないと思ってました。
一人は主役の座を射止めた高橋さん、もう一人はミキティ、そして某女性。
中でも男と女の心を持つサファイアの複雑な心を表現できるのは、
某女性が適任だと思ってました。


深夜番組で某女性がダンスレッスンを始めました。
リボンの騎士に向けてのダンスレッスン。
演出家はメンバー達の演技を見て配役を決めるとか何とか言ってたし、
もう某女性のサファイアは決定だと勝利を確信してました。
ところが番組も何もかもが釣りでした。
主役は高橋さんで某彼女は雑魚役と知ったあの頃
リボンの騎士なんか観に行くもんか!」とブチ切れて
吉野家で店員に止められるまで豚丼に紅ショウガをかけた日もありました。


やがてミュージカルが始まり、各所で絶賛の声を聞くと
せめて松浦さんの勇姿を観に行きたいと思うようになり昨日行きました。


有無を言わせぬ存在感のフランツ亜弥、
主役に相応しい立ち振る舞いを見せるサファイア高橋、
二人の輝かしい演技の横で烏合の衆・淑女Aとして
どーでもいいセリフを並べる彼女。
一人欠けても何も問題もない淑女Aとサファイアを見比べて
ちょっぴり泣きそうになった。
子供学芸会で『木の役』を演じる我が子を見守る親の気持ちを知った。


舞台は第二部へと突入。
シルバーランド国王暗殺の濡れ衣を着せられた
フランツ王子が脱獄して母国へ帰還。
シルバー国と戦う為に進軍してる途中…。


地面から何かが飛び出してきました。


















トルテュ!トルテュ!僕のサファイア!!
氷川クンを越える男前ッぷり!やはり私の目に間違いなかった!
一陣の風となりて某彼女はいや、トルテュは颯爽と姿を現した。
フランツの援軍として彼は駆けつけたのだ。


フランツ亜弥「名は。」
トルテュ「トルテュ。」
フランツ亜弥「よく来た。連れてきた兵士の数は?」


トルテュ 「精鋭ばかりを2万。」


戦国ヲタなら昇天する事間違いなしのこのやり取り。
ええ赤字ですよ!赤字にしますよ!
加わるがな!俺も精鋭に加わるがな!二万とんで一だっつーの!
双眼鏡の左のレンズにはトルテュ、右のレンズにはフランツ。
ご馳走様の瞬間でした。


今回のリボンの騎士の配役は抜群だと思うし、
イメージや知名度的に見ても某彼女が適任でないのは判る。
でも見たかい?あのトルテュのナイトっぷりを。
俺には見えたよ。地面から馬に乗って現れる姿が。二万の精鋭が。
手塚先生の作品ならあのドリーマーに夢託すのも良かったんじゃない☆カナ