プログレッシブPPPH

3月17日。モームスのツアー初日という大事な日に
私は運営方針発表とやらで急遽会社に狩り出されていた。
時計の針を気にしながら会議が終わるのをただじっと待つ。
「今日はこれで終了…」と議長の言葉。
よし!間に合う!急いで会場に向かう途中
スーツを脱いでネクタイを外し戦闘モードに切り替えた。
自分にはまだ早い世界だけどやれるだけの事はやってみよう。
決意を胸にいざ戦いの場へっ!!


という訳で行って来ました。
玉置成美コンサートツアー『My Graduation』に!
はいっ!滑舌よくもう一度っ!
玉 置 成 美 の ラ イ ヴ に 行 っ て き た よ !


自分の中でJ-POPの女性アーティストの最高峰に位置するのが
彼女なんですよ。歌というよりダンスと彼女のバックダンサーに
惹かれてるといった方が正確かな。
ハロプロのダンスを極めてめぐから免許皆伝を貰ったら、
参戦してみようと思ってた玉置成美のライヴ。
電車乗るにも怯える今だからこそあえて
参戦してその世界を体験してやろうと思ったのでございますよ。
ハロプロかメタルのライヴしか行ってない自分には
驚きの連続の世界でした。以下思った所を書いてきます。


まず会場に着いて驚いたのが、開演30分前にも関わらず
客が綺麗に並んで入場待ちをしていたとこ。
ハローでは見たことない光景でした。その場所が大阪という所が更にミラクル。
チケは良席を確保してたので隣のヲタ(ツワモノ)に期待しつつ席につくと、
左右が女子中学生4人組と中年夫婦というデッドゾーンに涙。
彼女のファンの客層って読めなかったけど、
見た所男女比は男性7割、女性3割、年齢層はバラバラだけど
30代前後が多い感じでした。
そして女性の3割がオカルト的な雰囲気を持っており、
男性の5割がガンダムの名セリフを憶えてそうでした。
サイリウムを持つ人はいても叫ぶ者はなく全体的に落ち着いてます。


女子中学生と中年夫婦に挟まれ出鼻を挫かれましたが、
ライヴが始まれば客も大盛り上がりで踊りまくるに違いないと
準備運動をしてその時を待ちました。

遂に開演。ステージがライトに照らされてバックダンサーと
玉置成美が華麗にダンス。いきなりの開幕ダンスパフォーマンスに
度肝を抜かれた。
その華麗なダンスを見て一緒に踊るどころか“誰一人立たない客席”に
もっと度肝を抜かれた。
次の歌に入るとさすがに数人がちらほら立ち上がり手拍子を始め、
それに釣られて結局全員立ち上がるが客席の温度は低い。


数曲歌い終えた彼女の最初のMCが「最初みんな座ってたけど…」と
触れたり、本人も驚きだった様子。
その後もMCで客席の静かさに「ほら、シーンと(苦笑)」という言葉を
何度も発するなどステージとの温度差がありました。


大砲にTシャツを入れて撃ったりとかいろいろサプライズはありましたが、
自分的にはMCで客に振り付けを教えてる所が面白かったです。
ハロでもあるけど2、3パターンあるくらいじゃないですか。
玉置さんその倍以上やらせてました。
「次は横に手を伸ばすから隣の人に先に謝っといて!」
「あ、前に手を出すから前の人にも謝っといて!」と玉置さん。
複雑で周囲に迷惑を掛けまくる振り付けについていけない人多数。
極めつけは…


「これを皆でやって欲しいの。パン!パパン!フー!(PPPH)」


PPPHまで曲中に取り入れファンに伝授する玉置さん。
照れてジャンプできない客席達。
ハローでは想像できない光景でございました。


勝てずとも一矢報いようと挑んだ今回のライヴですが、
全てにおいて術無しで終わりました。まさかの終始タイガーです。完敗です。
でもハロ以外の女性J-POPを知らない自分には
とても勉強になりましたよ。
生演奏に男女混合バックダンサー、シンセで歌謡色を強めたり、
ギター&ベースを前面に押し出してロック色強めたり多様でした。


ようやく生演奏を取り入れだした程度のハロプロライヴは、
良くも悪くもまだまだこれから。
世間からは完全に“名物”となってしまったハロヲタにも
良い部分はあるんだなぁと玉置さんのライヴを見て痛感しました。
次回は絶対リベンジするぜぃ!