『距離感』

突然ですが『ロコドル』という言葉をご存知でしょうか。
つんくローカルアイドルの略として命名したそうです。
ダブルユーヲタだった私の仲間達はハローの現場から遠ざかった者と、
この『ロコドル』に流れた者がほとんどというのが現状です。


ハロプロでトップクラスの知名度と実力を兼ね備えたWが、
結局単独ツアーの一つも行わずに幕を閉じた。
全力で応援していた者ほど、その悲しみは大きく深い。
知り合いのWヲタの多くがメジャーなハロメンに移らず
マイナーな地域密着型に走ったのは
新鮮(純粋)で身近で親近感のある彼女達に癒されたからでしょう。


悲しいけど時の流れとして仕方がない。
家にこもって不健康な生活するよりも、
外で心に活力を与えた方がいいに決まってますから。


私は生涯ダブルユー推しですがこうした周りの環境の変化もあり、
『ロコドル』の事もできるだけ興味を持って接していこうとしました。



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9/1。この日関西国際空港でイベントが行われました。
そのイベントには『桃』という
九州筆頭の『ロコドル』が出演します。





彼女達を応援する為に番長とさっちんが九州から上京。
招集された私とうめめ氏はこの『桃』を観戦するのでした。
(以下ネタバレありだぉ!)


開演15分前。関空別館から普通にトコトコと歩いてきた桃のメンバー。
ハローでは考えられない光景にまず驚く。
一番後ろの席に座り開演を待っていると最前列にひげ氏を発見。
話を聞いて見ると「たまたま来た」らしい。岐阜から。4時間かけて。
ちなみにこのひげさん、バズーカ砲カメラで桃とチアの幼女を激写してました。
相変わらず時代を切り開いてました。


いよいよ開演(2回公演分まとめてます)。
一曲目は関空第二滑走路のテーマソング!?なるもので、
本人達が振り付けしたという飛行機の振りつけとか印象的でした。
座って大人しく見てると誰かが私の肩をトントンと…。
振り向くと最後尾で暴れていたさっちんが
「YOU後ろで動きなヨ!座ってんなよおっさん!」と目で威嚇してきた。


初の『桃』初の『ロコドルコン』でクララが立った。立たされた。
九州や関東から来たファンらしき人は10数人程度で後は一般人。
インド系、ロシア系、タイ系と多国籍すぎる客席。
知り合いに見られる恐怖と戦いながら心と体を燃やしました!


桃が歌ったのは全部で6曲。(曖昧)
良曲が多かったしハモリも良くて曲だけで言えば
今のハローとそれほど大差がないように思えました。
桃推しの方へのピンポイント情報といえば、
山崎琴音さんのヒールが曲中に脱げてしまい
それを慌てて取りに行ってその後はずっと歌いながら照れ笑いしてた所です。
ツンデレ風な彼女のあの仕草はとても恐ろしいものでした。
並のヲタが見てたならコロっと引き込まれたでしょうが、
ボクはそれを右から左へと受け流しました!


『桃』だからか『ロコドル』がそうなのか知りませんが、
ファンの応援の仕方もハローとは全く異なるものでした。
PPPHやマワリは当然として初めて生でMIXというものを見ました。
関空というオサレな国際空間の真ん中で
「タイガー !ファイヤー! サイバー! ファイバー !」とか叫んでるの。
外人とか目まん丸ですよ。
突然客席から虎?炎?電脳?とか謎の呪文が飛んでくるんですから。
どう思ったのか聞いとけば良かったです。


あとは突然ステージの目の前に数人で押し寄せて
ケチャ(両手を捧げるように前に出す)をはじめたのにはビビった。
しかも警備員に連れ戻される所か、桃は手を捧げ返してあげてるんです。
金持ちが鯉に餌をやってるような光景で驚きました。
ハロプロでそれやったら警備員に連れ出され、
ヲタにミンチにされて終了ですからね。


番長の話だと桃の場合は事務所側がファンに指示を出す事もあるそうです。
「ゼロ列(最前より前)にきて」とか「盛り上げて」とか。
規模が違うとはいえ、これまたハロプロでは考えられない話です。
よくハロヲタの論争となってる『静寂』とか『ヲタ芸』とか、
ハロプロも事務所主導で考えていけば少しは変わるかなと感じました。


2回の公演終了後。
ステージを後にする桃に続いて移動していくファン。
別に“追っかけ”てる訳ではなく『チェキ(インスタントカメラ)』の
撮影会に参加する為だという。


人通りの少ない場所に移動して撮影会が始まった。
一回1000円で推してる子(全員可)と一緒に写真がとれるという。
撮影の告知などステージでは一度もしなかったが、
ファンの間ではどうやら当然の流れらしい。


さっちんが撮影し終えるまで私達三人は少し離れた所で待機していた。
すると事務所の社長が番長に声を掛けてきた「今日はどうやって来たの?」と。
社長と顔見知りの世界とかハロプロでは(以下略)。
その時、フィルム切れという事で写真撮影は終わり
サイン会に切り替わってた様子だったけど私は社長に聞いてみた。


「撮影はもう終わりですか?」と。


あくまで聞いてみただけだ。
すると「アイツ(ファンの一人)からチェキ借りるから待ってて」とのこと。
そしてすぐさまチェキを借りて戻ってきた。
社長は私に再度写真を撮るかどうかの確認をしてきたので私は言った。


「こっちゃん(山崎琴音さん)でお願いします☆」と。


あくまで言ってみただけだ。
別にヒールが脱げたトコ見てイーグルキャッチされた訳じゃない。
社会勉強の為。ハロプロの未来の為だ。


社長に呼ばれ琴音さんがやってきた。
「あれー?私一人ぃ?」と首を傾げる琴音さんの前に
「ハイハイ!俺っす!よろしくお願いしマス!」と急いで駆け込むわたし。


琴音さんの事はまだよく知らなかったがステージを見てて
彼女の魅力が最も発揮されるであろう部分を注文してみた。
「こいつきめぇぇぇぇ!!(w)って顔して指差してもらえますか?」と。





その時の写真がこちら。
社長が笑ってしまいシャッター切るの遅かったのが悔やまれる。


そしてもう一枚お願いしてみた。
「新曲の飛行機ブーンのところを一緒にお願いします」と頼んだ。
『ロコドル』をより深く理解する為に。関空の発展と繁栄のために。





ブーン!ブーーーーン!!




こうして私の『ロコドルコン』体験は終了した。
スクール校長の「また明日もお願いします!」とこちらに向かって
頭を下げたあの姿がいまも目に焼きついてる。
日曜、仕事が無ければ多分参加していただろう。
義理人情的なモノが芽生えてしまったし、
こっちゃんに「アレ?あのバカ今日来てないの?」と
思われるんじゃないかという認識厨ドラッグも効いてる。
机上の理論じゃないローカルアイドルの魅力が少し判った気がします。
ブーン!ブーーーーン!!